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新サービスや自主調査結果、関連する学問領域のコラムなどを掲載しています。

 ゼミでの学生の発表を聞いていて少し驚いたことがある。質問紙調査のデータでは、嫌いな色の上位2つが緑と茶色だそうだ。どちらも自然の色・アースカラーの代表色である。短絡的な反応ではあるが、自然というのはそんなに好かれていないのではないかと思いがよぎった。  第41回 「自然が好きだ」の正体:野生と飼いならされたもの でも一度議論したように、多くの人は自然環…

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 最近、面白い体験をした。京都にあるCACAO Marketというチョコレートを販売しているお店であるが、チョコレートの販売は1階で行われており、飲食は同じ建物であるが別の地下1階で行われている。地下1階でスイーツを食べることにしたのであるが、1階で店員さんにその旨を言うと、地下室に入るための入口ドアを開けるために必要な暗証番号を書いた紙をもらった。いっ…

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 人間行動を丁寧に観察することを積み重ねると、特定の状況のもとで、人間がどのように行動しがちであるのかがわかってくる。ただ、この情報を得ようと思えば、行動観察ほど時間や手間をかけて測定することよりも、ビッグデータの解析を活用することの方がリーズナブルかもしれない。しかし、行動観察の強みの本質は、「どのように」というよりも、人間が「なぜ」そのように行動する…

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 音とは空気の振動であり、その振動を我々は耳で受けて「聴く」ということをしていますが、人には「聴きやすい音」と「聴きにくい音」とがあります。では、「聴きやすい音」とはどのような音なのでしょうか?物理的に音が耳に届き、正確に知覚されやすい、という意味での「聴きやすい音」は、どのような人でも同じであり、「2,000〜4,000Hzの高さの音(我々が「少し高い…

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 日本では、行き止まりの道路を嫌うことが多いが、住宅地の生活道路は住人や訪問者のみが使用できればよく、むしろ近道やすいた道としての通り抜けが起きないように行き止まりにしておいたほうがいいともいえる。こうした考えは、欧米では普通であり、住宅の開発においては各家屋の前の道路をcul-de-sac(アメリカ人はカルデサックと日本人はクルドサックと発音しますが、…

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 我々は様々な体験(ユーザ体験:UX)を通じて、感激したり、失望したりしている。21世紀でのモノ作りでは、このUXの考え方が重要視されている。Jay Greene著、Design is how it works,Portfolio,2010という本を研究室の学生と共に読んだのだが、この本にはUXの良い事例が紹介されてある。米国のACE Hotelは、客室…

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 前回提起した問題意識は、チームスポーツや軍隊で優れた成果をあげているチームワークは、そのままメンバー1人ひとりの営業活動や事務業務が主体の職場にも効果的にフィットするのだろうか、ということであった。  例えば、自動車の販売営業会社の場合を考えてみよう。会社全体としての成果は、どれだけ自動車を販売して、利益をあげるのか、という点に集約される。非常に極端な…

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 どうせ食べるなら… どうせお金を払うなら…   <<美味しいものを食べたい>>  こう思わない人はいないのではないでしょうか。  私は食べることが大好きで、外食にもよく行きます。外食は、家では作れない高度な料理・自分では出せない味が食べられる分、その対価として金銭を払う必要があります。一度行ったことがあるお店なら大体味やお店の雰囲気が分かりますが、初…

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 前回第65回 [都市東京の雑感(1)」では、東京が洪積層の高台と沖積層の低地が組み合わさった場所であるというところで話が終わった。今回はその続きである。  そうした洪積層の大地が山の手であり、沖積層の低地が下町である。もともとの意味では、山の手と下町とは地形に基づくものであったわけで、山の手に対して、本来は下町ではなく海の手が対応する地名になっていたと…

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 レストランで食事をする際、最初にまず水をくれる。ガラスコップに入った水を飲むわけであるが、その飲むための制約条件があるのに気が付いた。また、この制約条件を与えているレストランのレベルも分かるのである。 ①一番多いスタイルとして、水の入ったガラスコップをテーブルに置いてくれる場合である。水がなくなれば、テーブルの上に水の入ったポットが置かれてあるので、こ…

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 顧客に自社のブランドに価値と信頼を感じていただき、数あるブランドの中から、自社のブランドが迷いなく選び続けられることを目指す「ブランディング」に、多くの経営者やリーダーの方々が、日々取り組まれていることでしょう。今日は、最近の私が体験したことを共有しながら、そのためには何が大切なのか、ひとつの切り口から考えてみたいと思います。  約一週間前、土曜日〜月…

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 ラグビーのワールドカップにおける日本代表チームの活躍は、改めて、チームになって戦うことの醍醐味を教えてくれたように思う。体格の違いもあって個対個の戦いでは劣勢を強いられる中で、チーム対チームの戦いになれば、様々な戦術が可能になることを体現した日本代表チームの戦いであった。  ただ、その戦術を実践するためには、技能と体力の強化に加えて、メンバー全員がひと…

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 こんにちは、行動観察研究所 研究員の海老原です。 自他ともに認める旅行好きのわたくしですが、この夏、休暇をいただきフランスのパリに行って参りました。 パリといえば、数々の名だたる美術館や建築がある街。見どころだらけで、何を見るか選ぶのも大変!ですが、実は意外にコンパクトで、その大きさは山手線の内側くらいだそうです。そして、滞在中の足は、その街に網目のよ…

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 都市東京についてまず思いつくことをつらつらと。  前回第64回 [都市生活はエコである」でも書いたけれど、現在世界最大の都市である。行政区としての東京都の人口は1.3千万人だが、実態としての都市として東京(圏)は神奈川、埼玉、千葉の一部まで広がっており、その人口は3千万人を超える。これは世界最大の人口を持つ都市圏なのである。  集合住宅が約7割。東京は…

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 前回、制約条件から様々なお店について考察した。それではアパレルショップのインテリアデザインやレストランの入り口のデザインをどう観察したら良いのだろうか? 前回、制約条件の弱い場合と強い場合に述べたが、観察のポイントは3つある。著者は長年、情報デザインに関して、研究と実践を行ってきたが、画面デザインの可視化の3原則(詳細はUX・画面インタフェースデザイン…

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 自律的に組織の集合知性を生み出すには、個々の成員が自己の職責や利益ばかりを気にする狭い視野を超えて、他の成員や部署の利益まで考える視野の広がりが重要な鍵を握ることを前回は考察してきた。では、どうすればメンバーの視野を広げることができるだろうか。この問いは、組織マネジメントにとって、古色蒼然としたものかもしれない。とはいえ解決は容易ではない。この課題を克…

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 終わり良ければすべて良しといわれるが、プロセスが大きな要素となる観光では、終わりだけではなく初めも重要である。観光客の気分を盛り上げ、観光が終わった時にまた来たいと思ってもらうためには、入口と出口の役割を果たすことの多い駅がとりわけ重要である。そんな駅での工夫を京都嵐山で見ることができる。  京都北西部に位置する嵐山は、京都中心部からやや距離があるにも…

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 世界で一番大規模(人口の多い)都市はどこか。答えは東京である。都市の定義にはいろいろあるが、行政区分にかかわらず連続する人口集積・高人口密度の範囲は1つの都市と見なすことが多いので、行政区としての東京都の人口は約1.3千万人だが、東京(圏)の人口は3千万人を超える。この場合の東京(圏)の範囲は神奈川のとくに西部から千葉の東部、埼玉の南部など東京に接続す…

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 私は先日、某スポーツジムの無料見学会に行ってきました。若いころ(20代)は、競技スポーツとして長距離走をやっていたので、自分で言うのもなんですが、スマートな体でした。その後10年以上運動をさぼっていたところ、体重が増え、体がたるみ、さらに足腰を痛めることが多くなってきたため、「このままではいけない。何か運動をしよう。」と思ったのがきっかけです。  ジム…

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 制約条件は我々が通常気が付かないところでも見ることができる。レストラン、アパレルショップ、眼鏡ショップなど多数の店舗で、意外と顧客を拒んでいる見えない制約条件がある。それは昔から商売をしている店舗でよく見受けられる。店主が店の奥にいて、足を延ばしてスツールに腰を掛けていたり、店の前で店主が難しい顔をして腕を組んでいては、顧客はなかなか入れない。しかも、…

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