BLOG

ブログ

新サービスや自主調査結果、関連する学問領域のコラムなどを掲載しています。

 あなたが会社員だとして、会社のメンバーと夜のみに行くとしたら、誰に声をかけるだろうか?同じ部署で気の合うメンバー、部署は違うが個人的に付き合いがある友人、管理職の方なら日頃かわいがっている部下達など色々なパターンが考えられる。 だが、多くの人は敢えて顔は知っているが普段接点のない人を誘うことは、してみたいと思ってもなかなか実行しないのが実情ではないだろ…

続きを読む

行動観察の方法論から生まれた、気づき力の向上や、気づき情報の活用を支援する『社内限定SNSスマートフォンアプリ』です。   現場の事実・実態から得られた気づきを、御社専用のクラウド領域にストックするオリジナルスマートフォンアプリです。メンバー間での共有や、蓄積された気づき情報の分析により、改善/イノベーション創出のヒントを提供します。また、継続的にご利用…

続きを読む

 6月23日に行われたEU(ヨーロッパ連合)からの離脱か残留かをめぐるイギリスの国民投票の結果に驚いた人も多かっただろう。2年半前の2013年1月にキャメロン首相が国民投票の実施を宣言して以来、離脱か残留かの二者択一の状況で、双方の支持意見が拮抗し、激しい論戦が繰り広げられていた。最後までどちらに投票しようか迷った有権者も多かったようである。迷いに迷った…

続きを読む

「インサイト」をテーマに、行動観察研究所のメンバーがディスカッションをする今回の企画。後編では、インサイトの今後について、そしてインサイトとは何か?について迫っていきます。 前編の様子はこちら   インサイトの今後はどうなる?   ――インサイトの重要性は今後どう変化していくと思いますか。 有馬 重要度は高まると思う。 村田 みんながこぞってインサイト…

続きを読む

今回より新企画「深めるサミット」をスタートいたします。本企画では毎回テーマを設定し、その重要性・価値・意味などについて「深める」ために行動観察研究所のメンバーがディスカッションをします。初回のテーマは「インサイト」。行動観察研究所のメンバー6名でディスカッションし、「インサイト」を「より実感のこもった表現であらわしてみる」という試みを行いました。   …

続きを読む

 ものごとを理解する際、往々にしてその表層の理解に留まる場合が多い。これでは十分把握したことにならないので、構造的に捉えなければならない。製品のユーザビリティ評価を行うとき、製品の問題点をモニターに指摘してもらっているが、これはその製品の表層として現れるユーザビリティの問題点を抽出しているに過ぎない。ワークショップなども同様で、現状のシステム・製品の問題…

続きを読む

 前回、群集の中では、お互いにどこの誰であるかがわからない匿名性の高い状況が生まれ、それによって、衝動的で感情にまかせた、非合理的な行動をとる傾向が高まる可能性について紹介した。具体的にはどのような行動が起こるのだろうか。こうした傾向を「没個性化(deindividuation)」と名づけた社会心理学者のジンバルドー(Zimbardo, 1969)が行っ…

続きを読む

 前回(「第71回 社会科学の限界」)、さらには予測が外れた場合のエラーがインフレートすることがあると書いたのだが、それについてもう少し考えてみたい。この理由として、「メカニズムを構成する要素として人間が含まれているからである」と書いたのだが、そこには、多くの人の直観レベルにおけるランダムということに対する誤解があるようである。  ランダムとは無作為とい…

続きを読む

 今回も今年6月に出版する「サービスデザイン」の本の中で紹介しているUXの蓄積について考えてみたい。ある刺激を受けてユーザ体験が蓄積してゆき、あるレベルを超えるとその刺激を理解できるという考え方である。交響曲や室内楽などのクラシック音楽を初めて聞くとよく分からないのが普通であろう。筆者は中学生時代からクラシック音楽を聞いてきたが、最初はよく分からなかった…

続きを読む

 ラッシュアワーの駅やバーゲンセールでにぎわうデパートのように、たくさんの人が集まっている群集の中にいると、知らず知らずのうちにある心理的な罠に陥ってしまうことがある。それは、「没個性化」と呼ばれる心理である。段階を追って説明して行こう。  群集の中にいると、そこにいるほとんどの人は、自分のことを「どこの誰なのか」知らないのだと感じて、匿名性が保証されて…

続きを読む

 心理学が社会科学なのか、それとも自然科学かどうかには議論があるところだが、少なくとも完全な自然科学ではない。特に社会心理学や環境心理学の一部は社会科学といっていいだろう。そうした研究活動に携わる中で、日ごろ感じることがある。自然科学と違い、社会科学における基礎的知見は定説化し、ある種の正しい認識として学者、研究者、あるいはそれを応用する人の間で共有され…

続きを読む

 今年6月に出版する「サービスデザイン」の本の中で紹介しているが、UXは機能、ユーザビリティの上に立脚していると考えている。UXはユーザ体験なので、その体験に一番影響を与えるのがユーザビリティと機能である。  そうするとユーザビリティは「人間―機械・システム」や「サービスデザイン(接客面)項目」に係ってくるので、これらの項目の下位項目を抽出すれば、UX…

続きを読む

 強い地震が熊本を襲った。戦国時代から偉容を誇って来た熊本城の石垣が次々に崩れ、雄大な阿蘇の麓をドライブするときに渡ったことのある阿蘇大橋が崩落してしまった映像に、筆者は呆然とし、自然の脅威を改めて思い知らされている。  メディアの報道からわかるように、被災した人々は不安や恐怖、寒さに耐えながら、互いに寄り添い支えあっている。水や炊き出しの食料を求めて長…

続きを読む

 風土(ふうど)、その場所の自然地理的特徴つまり、気候や地形を示す用語であるが、そうした自然的地理の特徴を反映する、あるいは影響を受けた、その場所における社会習慣や文化などの社会的風土を含むものとしてとらえた概念が、哲学者、和辻哲郎(わつじてつろう)の「風土」の概念である。  実際、風土によって人間の行動は大きく変化する。そして世界各地には現在のわれわれ…

続きを読む

 3月になると卒業式や謝恩会があり、主催者、関係者の挨拶を聞き、いろいろ考えることがある。また、同月某デザインコンペの表彰式があり、京都女子大学の学生が優秀賞を受賞したので参加し、関係者の挨拶を聞くと、共感し新たに頷くこともあった。  しかし、欧米で開催された国際会議の懇親会にでると、主催者の挨拶が無く、参加者同士で話をして、飲食する場合が多い。一方、ア…

続きを読む

 人間が他者に攻撃行動を起こす理由として、攻撃の本能が備わっているという「本能論」の視点と、イライラする欲求不満の発散が攻撃となって表れると考える「情動発散説」の視点を紹介した。しかし、もうひとつ重要な視点をおさえておく必要がある。それは、目的を達成するために攻撃が有効な方法だからこそ行うという功利的で戦略的な選択の視点である。  戦国時代の武将たちの戦…

続きを読む

 経済用語にフリーライドという言葉がある。これは、正当な対価負担を行わずに、便益だけを享受する行為をいう。なぜ負担をしていないのに利用可能な便益が発生しているかといえば、それは他者が負担しているからである。たとえば、費用負担をしていないのに、道路を使うことはフリーライドということになる。また、集合住宅や町内会で清掃が行われているのに、それには参加しないで…

続きを読む

 最近、用事で松山市内を走っている路面電車(伊予鉄道)に乗車した。その時、乗客に対する運転者の対応が非常に親切で驚いた。車内放送で安全運転に心がけると宣言し、様々な情報を乗客に伝えていた。車内の運転者名を表示するボード面に、「私は安全運転をいたします」と書かれてあった。バスで同様の表示をしながら、仲間のバスが来ると運転中にもかかわらず片手をあげて合図をし…

続きを読む

 信頼性の高い行動観察を実践していくためには、行動を正確に観察することに加えて、その背後で働いている心理についてもできるだけ正しく推測できることが必要になる。前回は、人助けをしている人の心理過程には、多様で、時に相反する思いが入り交じっている場合さえあることについて述べた。この他にも、表面的に観察できる行動の背後では、複雑な心理が働いていることが多い。 …

続きを読む

 突然ですが、みなさまは「食事を共にしたわけではない見ず知らずの人の食事代を負担する」ということが起こり得ると思いますか?また、起こるとしたらどんな場合が考えられると思いますか?  何らかの理由で食事代以上のリターンが得られる場合か、それとも、負担しないことで不利益を被る場合か。そういった損得勘定を抜きにして起こった、私の体験をご紹介します。  日曜日の…

続きを読む