RESEARCH & CONSULTING

事例紹介

商品・サービス開発

「かわい浪漫プロジェクト」でのエスノグラフィ調査

顧客名国土交通省、パナホームグループ

概要

国土交通省の「住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業」にパナホームグループ様の事業提案が採択され、奈良県河合町の活気あふれるまちの未来に向けた取り組み「かわい浪漫プロジェクト」が開始されました。
その取り組みの中で、株式会社オージス総研(行動観察研究所)は事業協力会社として、住民の皆さまへのアンケート調査やエスノグラフィー調査を通じて、まちの魅力向上へと生かす『調査活動』部分を支援しました。

「かわい浪漫プロジェクト」http://www.kawairoman.jp/

取り組みのポイント

①「万人にとって魅力的なまち」を目指すのではなく、その地域ならではの事情・背景、「地域で暮らす」という事にまつわる住民の経験・価値観・思いをより深く理解し可視化する事で、その地域が持つ“ならではの魅力”を引き出す事が必要。

②地域の魅力は『普段から過ごしている人にとっては日常的すぎて気づけない』部分があり、そのために『どういう視座をもって自分たちの魅力や強みを定義するか?』が課題。

Point1. 河合町の持つ魅力を引き出すためのエスノグラフィー調査
エスノグラフィー調査とは、フィールドに赴き「ヒトやモノと同じ時間を体験・共感することで気づきを得る」ということに重きを置いた調査手法。人の潜在意識や非言語化領域を可視化することに向く。

Point2.アンケートやインタビューを組み合わせた複合的調査
新たな施策を展開していくには、施策が地域住民に支持されることも重要。地域住民の期待や思いとかけ離れないように、アンケートやインタビュー調査など、複数の手法を組み合わせることで丁寧に住民の意見を聞きながらプロジェクトを推進。

実施プロセス

①留置きアンケート調査/②エスノグラフィー調査+インタビュー調査
アンケート調査、インタビュー調査を活用して、現状の対象エリア居住者の実態と転入時の様子や気持ちなど、事実や気づきを収集する。

③ワークショップ
収集した事実や気持ちに対し、ワークショップ参加者の知識などを加えながら、住民の価値観やまちの魅力について洞察する。

④住民ヒアリング
「これまでの調査結果の概略」「アイディアの背景」などを共有しつつ、地域住民の評価や声を収集する。

結果や施策アイディアを河合町へ提言

調査結果

①アンケート調査
実施したアンケート調査の結果の一部を、下記ページで公開しております。

「かわい浪漫プロジェクト 調査結果報告」http://www.kawairoman.jp/tyousa.html

②エスノグラフィー調査+インタビュー調査
前半:ご自宅への訪問
ご自宅では、主として住居取得経緯や転入後の生活について話してもらう事で、転入検討時の重視ポイントや懸念点等の転入促進ポイントが主として理解できた。
後半:日常生活行動への動向
普段の生活圏や行動範囲を一緒に歩きつつ、思った事についてそのまま話してもらう。結果生活実感や地域愛着度、地域コミュニティ、まち(行政)、広域圏などがどのように関わり合っているのかを深く理解できた。

<河合町転入者におけるまちへの魅力度合推移(抜粋)>

・現状、転入してきた30-40代の子育て層にとっての河合町イメージはポジティブ
 ⇒『子育て層にとってコンパクトな生活圏で便利な環境のまち + 意外と通勤も便利』
・共働きの中でも地域コミュニティとのつながりの有無が、定住 or 転出の分岐点
 ⇒”定住し、子どもを呼び戻して近居”してもらうことで若い子育て層を獲得

③ワークショップ(3日間)&④住民ヒアリング

・河合町への転入~定住を実現するために、8つの課題(「魅力発信、ブランディング」「地域のつながり/子世帯との近居、同居」etc.)に対してアイディアを検討
・最終的には合計で71個のアイディアを抽出
・その中でもよりまちの魅力向上に寄与しそうな6個のアイディアについて住民30名にヒアリング

プロジェクトご担当者さまの声

・独自性を出すことが難しい地方創生の取り組みにおいて、本件は新しい独自性がある取り組みができた。
・調査・分析により今まで認識していなかった住民の実態を知ることができた。また、河合町の良い点を再確認することができた。
・アンケートやエスノグラフィ調査を組み合せたことで、豊富な情報を得ることができた。
・ワークショップで創出したアイデアの中から、今後の実施施策として活用している。