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新サービスや自主調査結果、関連する学問領域のコラムなどを掲載しています。

 科学者が書くエッセイには伝統がある。たとえばカール セーガンは多くのエッセイ・啓蒙書を書いており、たとえば「コスモス」はテレビにもされ日本を含めて世界中で大きな反響を得ている。また、エッセイというのとはやや違うが、チャールズ ダーウィンの書籍はすべて研究者のための専門書ではなく、一般書として出版されている。  専門書と一般書の違いは文章の平易さ、難解さ…

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 通常、我々が観察する際、単に見るだけではなく、その観察対象物や人間の行動の意味を考え判断する。その際、観察者の持つデータベース(知識)に基づいて、それが持つ意味を考え判断するのである。これは制約条件に基づく判断として考えることもできる。  例えば、シャツの裾を外に出して着こなすタックアウトのファッションをしている男性が以前より増えたと感じている。ファッ…

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 集団で話し合っても、たやすく「三人寄れば文殊の知恵」というわけにはいかず、創造的なアイディアはなかなか生まれにくいものである。また、権威ある専門家たちが話し合って愚かな決定をしてしまう「集団浅慮(groupthink)」と呼ばれる現象が起きてしまうことさえある(これらのことは本コラムの54回、55回で紹介した通りである)。集団で話し合って考えたからとい…

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 少し前のことであるがこんなニュースがあった。JAXA(日本の「宇宙航空研究開発機構」)の観測衛星あけぼのがまもなくその機能を停止するが、これまでの26年間にあけぼのの観測データを用いて書かれた論文が博士論文、修士論文を含めて500以上になる(2015年4月18日付け The Yomiuri Shinbun オンライン版)。あけぼのはオーロラの観測衛星な…

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 制約には以下の種類がある。 ①社会的制約 ②空間的制約 ③時間的制約 ④人間に係る制約(思考、運動) ⑤製品・システムに関わる制約  この5つの関係を図示する。  社会的制約とは、我々が所属している社会が我々に与えている制約である。この社会は階層構造になっていて、家族、所属組織、地域、国などのレベルから地球レベルの社会まで考えることができる。空間的制…

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 会議で情報交換して、意見交換も議論もしたのであれば、参加したみんなは同じ情報を共有しているはずだと、だれもが期待してしまうものだが、そう単純に事態は進まないことを前回は紹介した。人間の情報処理のプロセスには、多種多様なバイアスが働いていて、思いもつかないような結果に結びつくこともあるのである。とはいっても、それならばしょうがないと簡単にあきらめてしまう…

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 前回第59回「まとめると変わるもの(1):合成の誤謬と生態学的誤り」、経済学における合成の誤謬と社会学における「生態学的誤り」の話をした。いずれも、全体と部分の意味や解釈が一致しないという話である。  さて、さらに統計の用語として「シンプソンのパラドックス」というものがある。これは「ある集合・集団における統計的な結果が、その集団・集合を分析した場合の結…

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 製品の形状や仕様は、それに係る様々な制約条件により絞りこまれた結果である。2次元のポスター等も同様に考えることができる。このような制約条件という今まで考慮に入れていなかったフィルターを通してみると、見えなかった世界が見えてくる。  わかり易い例として、電卓(写真1)を考えてみる。人間側に係る制約条件として、以下の項目がある。 ①滑らずに押し易いキー …

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 職場の会議は、職務を円滑に遂行できるように、メンバー全員で同じ情報を共有しておくことを目的とすることも多い。一堂に会し、顔を合わせながら、同じ情報に接するのであるから、参加者全員が、そこで提供された情報を共有することは、ごく自然なことに思われる。居眠りをしたり、スマートフォンの操作に夢中だったりしたのであれば、論外だろうが、話し合いをすれば、参加者間で…

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 経済学の用語に「合成の誤謬」というものがある。誤謬(ごびゅう)というのはあまり見なれない言葉かもしれないが、論理的な間違え(正確に言えば、論理的な誤りがある妥当ではない論証)のことである。  そして、合成の誤謬とは「単独で行われた場合では合理性がある行為が、多くの主体によって行われ「合成されると」、望ましくない効果や結果を生み出すこと」を意味している。…

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 制約条件を用いて、効率よく発想する方法を考える。通常、何かを発想する場合、曖昧な条件の下、色々なアイディアを出すのか良いとされている。そうすると面白いアイディアは多く出せるのだが、面白いだけの場合が多く、役に立たない。この面白いアイディアから更に別のアイディアが生まれることもあろう。しかし、発想する作業は無目的に行われるのではなく、様々な目的のために行…

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 前回、話し合いの手順を操作することで、決定の行方を特定の方向に導くことも可能であることを紹介した。話し合いを行えば、民意を反映した結論を導けるという期待は、必ずしも叶うとは限らないことには注意が必要だ。今回、さらに、手順の操作以外にも、民意とは異なる決定がなされてしまう場合があることについて論じていこう。まずはひとつの事例を紹介したい。  私事で恐縮だ…

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 犯罪不安とは“fear of crime”の訳語である。「“fear”とは恐怖のことなので、本来は犯罪恐怖と訳すべきなのだが、日本では恐怖という言葉を使うにふさわしいほどの犯罪情勢が悪化・社会病理化していないので、それよりも強度の弱い言葉として不安という訳語が定着している」とぼく自身もいろいろなところで説明してきた。  しかし、よく考えると、心理学にお…

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 我々を取り巻く要素として、空間と時間がある。空間は我々に対して物理的な存在として、時間は行為の予定・履歴として、我々にとって大きな制約条件となっている。空間の場合、あるA地点からB地点まで行く途中に池や沼があれば、そこを迂回して行くであろう(図1)。この場合、池や沼が制約条件として、人間の行動に影響を与える。また、横浜駅から東京駅に行くとした場合、どう…

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 皆忙しいのに、それでも時間を調節しあって、集まって会議を開き、話し合いを行うのは、できるだけ的確な集団決定を行いたいという理由に加えて、皆の意見、すなわち民意を反映した決定を導きたいという理由も働いていることが多い。  現実の職場では、どんな判断がはたして正解なのか、確証が持てない状況におかれることが多く、そんな中で行われる集団全体に関わる決定は、結局…

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 前回、第56回「坂道についてまたまた考える」で書き残したことがあるので、やや続きである。もう1年以上前になるが、けがを化膿させ大学病院のお世話になったことがある。その帰りに処方箋で薬を買う必要があった。  とても大きな大学病院なので、その前の道路には複数の処方箋薬局があった。たぶんその道路沿いだけで5軒位あったと思う。その大学病院に通院した最初の日の帰…

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 以前、制約条件のことを述べたが、最近重要な要素であると更に認識したので紹介したい。我々の生活が実は様々な制約条件下で成立しているのが分かる。下の写真を見ても、歩いている人は河川敷の歩道を歩いているが、通常、川の中に入って移動することはない。  つまり、我々は教育によって制約条件を覚えて、生活ができるようになっている。認知科学のラスムッセンのSRKモデ…

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 話し合いは、一人ひとりで考えていたのでは思いつかなかった創造的なアイディアを生み出すのに有効であるという期待は、広く社会に浸透していると思われる。「三人寄れば文殊の知恵」ということわざが伝承されてきたことからもわかるように、個人よりも集団の方が優れた判断や決定ができるという期待と直感は、暗黙のうちに我々の心の中に宿っているようである。しかし、そうした期…

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 TVゲームの中に有名なエクササイズのソフトがある。CMも盛んに流されていたのでご存知の人も多いだろう。その中にジョギングをするプログラムがある。それは、画面に映る移動していく風景を前にして、単にその場で足踏みをするだけのことである。  画面にはジョギングをするルートがランナーの視点で展開していく。そして走っていくと普通の道だけではなく、トンネルだの橋だ…

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物語を作る  様々な日用製品で、その製品のネーミングに一見、興味を引く物が多く見られる。例えば、「おかんの豆腐」とか。単なる豆腐の機能を売りにネーミングしたものよりもインパクトがある。作り手の願い=コンセプトをネーミングに凝縮することにより、それが物語となり、強いインパクトとなる。練歯磨きでも、理解が困難で、イメージが生まれない「歯周病防止」よりも、「歯…

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